2008年3月27日木曜日

ひとつずつ


 あっという間に3月が終わりそうです。つい先週まで雪が降っていたのに、今日は雨。この数週間は気持ちに余裕がなくて、ゆっくり周りを見渡すこともできずにいたら、いつの間にか春の気配が漂っていました。
 住まいの方は少しずつ片付けて、なんとか居心地よくなりつつあります。実は、前任の管理人さんが屋内で動物を飼っていた上、あまり掃除をしていなかったらしく、引越前はかなりひどい状態だったのです。義母がプロの掃除屋さんを手配してくれたので、2日間自分たちも一緒になって床から壁から洗剤を使って掃除しました。(エリック骨折前のこと。)それでも初めの頃は、なんとなく空気も汚れている感じがして気持ち悪かったのですが、ファブリーズを数本使い果たし、まめに風を通して、やっとちゃんと呼吸できるようになりました。新しい家具も買い足し、以前は飾る場所のなかった額も出してみて、インテリアも自分らしさを出せそうです。こうして住まいが整ってきたら、自然と心も落ち着いてきました。
 エリックの骨折は、回復までにはまだまだ時間がかかりそうです。何かと不便ながら、毎日の生活を回転させていかなくてはなりません。「あせらないで、ひとつずつ」と、自分に言い聞かせています。

写真:荷物を入れる前のダイニングの様子。壁は本物の煉瓦です。椅子とテーブルはこの家にあったものを借りることになりました。

2008年3月21日金曜日

健やかなるとき

 喉と胃と腰が痛い…。頭痛と肩こりに加えて。
 今までの生活が少しラクだったのかなと思いました。仕事は週3日のパート勤務で、家事は大人2人分。日本語教室も週に1回だけのこと。気持ちはいつも忙しくても、自分の予定をこなしきれない日はありませんでした。
 引越完了間際にエリックが骨折してからは、山積みのダンボール箱と一人格闘し、行き帰りで2時間かかる大学までの送迎と初めての管理人業で、もう身も心も擦り切れそうです。このストレスに耐えられず、ケガ人に当たり散らしては、しまいに声をあげて泣き出す始末。この一週間はひどい有様でした。
 そんな中、ふと心に浮かんだのが結婚式の誓いの言葉。「健やかなるときも、病めるときも、これを愛し、助け…。」そう。夫婦なんだから、毎日一緒に暮らしているのだから、色んなことが起こるのは当たり前。時にはお互いに腹を立てながらも、相手を許し助け合って、家族としての絆を築いていくものだと再確認できた気がします。
 そうはいっても、まだこの困難期を乗り越えたわけではありません。家の中が片付き、エリックの石膏が外れたら、きっと少しは健やかな気分に戻れると思うのだけど。それまでは、薬とビタミン剤を飲んでがんばります。

2008年3月14日金曜日

あぁ無情


 クタクタです。いろいろな事情があり、今日(金曜日)からやっと新居で寝泊りすることになりました。
 今週は月曜日にピッツバーグまで買物に行き、火・水と大掃除の後、エリックの友だちが来てくれて家具の並べ替えをしました。昨日の木曜日からこちらで暮らせると思っていたのですが…。水曜の夜、実家で居候生活最後の夜を過ごすために新居の玄関を出たところで、エリックが転び、足首を骨折したのです。私は疲れた身体にムチを打ち、唸るエリックを病院の時間外窓口へ連れて行きました。今週がたまたま大学の春休みだったのは、不幸中の幸いといえるでしょう。義父母は好きなだけ実家に居てもいいと言ってくれたのですが、ただでさえ予定遅れになっている引越しをこれ以上引き延ばしたくありません。来週からの通常スケジュールに戻る前に、新しい住み家に少しでも慣れておきたくて、今日エリックを連れてきました。
 さて、引越完了と同時に管理人業も開始。来週からは大学の送り迎えも加わります。新生活は穏やかならぬ幕開けとなりました。この後どうなることでしょうか。まだ片付かない部屋で、新しいソファとエリックは居心地悪そうです。

2008年3月7日金曜日

Made in Japan


 義父母はそれぞれ1台ずつ車を持っていますが、実はどちらもSUBARU。低燃費でトラブルの少ない日本車は、こちらの人々に支持されています。他にも、ボールペンのZEBRA、ゲームのNINTENDOなど、日本製品の品質や独創性が高く評価されています。また、日本食も人気。「寿司を食べる」というのは、ひと昔前の日本で流行った「イタめし(イタリア料理)を食べる」と同様の洒落た響きがあるようで、若い人たちがデートに選ぶ食事です。
 世界一の長寿国でもあるニッポン。何杯でも飲む緑茶、肉よりも魚の食事など、伝統として受け継がれてきた日本の生活様式や食事が、科学的裏づけを得て、今のアメリカで受けています。今後も、ますますMade in Japanの製品と知恵が広まっていく予感。私が博物館で受付をしているときも、興味と親しみを持って声をかけてくれる人が大勢います。
 1月から始めた日本語教室も、このような背景があり、踏み出すことができました。これまでの2ヶ月間で、ひらがなの読み書きと簡単な会話を一通り教えました。今週の授業ではロールプレイで自己紹介から喫茶店でのオーダーまでを演じ、皆、少しずつ日本語で話せるようになってきたことを実感できたようです。私自身も日本の正しい言葉と文化を紹介できるよう、勉強していきたいと思います。

2008年3月2日日曜日

ピザ&ウィングズ


 バッファロー発祥の料理のひとつに「バッファローウィング」があります。素揚げした鶏の手羽先に特製のピリ辛ソースをからめたもの。名古屋の人たちが手羽先を好きなのと同様に、バッファローの人たちも皆バッファローウィングが大好きです。ソースは少し辛めのものを選び、セロリスティックと一緒にいただくのが基本。ピザとの組み合わせは、なんだか身体に悪そうな気もしますが、一度味わったらやめられません。
 先週の引越しを手伝ってくれた同僚のハワードも、典型的なバッファロー人。せっかくの日曜に重労働をお願いするので、多少お金を払うつもりでいたら、断られてしまいました。「友だちなんだから、お金はいらないよ。」「その代わり、ピザ&ウィングズをご馳走してくれればいいよ。」彼のリクエスト通り、家具の移動を終えた午後、ピザとバッファローウィングとビールで少し遅いランチにしました。ヘトヘトのエリックと私を脇目に、まだまだ余裕のハワードは豪快に食べ、ケロッとした顔で帰っていきました。