2008年2月29日金曜日

お知らせ

2月26日付『空っぽの部屋で』に寄せられていたコメントを見られた方へ。

コメントのHEREをクリックすると、ウィルス対策ソフトの広告が自動的に始まる設定になっていたようです。
こちらで確認した限りでは、これ自体はウィルスではないようです。
色んな表示が現れますが、触れずに、そのまま閉じてください。
(そのコメントは、発見後ただちに削除しました。)

今回は私自身もびっくりし、ウィルス感染を心配せずにはいられませんでした。
ご迷惑をおわびするとともに、これからも皆さんに安心してブログを見ていただけるよう心がけますので、よろしくお願いします。

Mari




2008年2月26日火曜日

空っぽの部屋で


 日曜日に、荷物の大半を新居に移しました。前任の管理人さんがまだ暮らしているのですが、顔見知りの気安さで、空いた部屋から荷物を入れさせてもらえることになったのです。実際の入居までにはまだ少しありますが、アパートの契約は月末までなので、今日二人で残りの荷物を実家に運び、一通りの掃除を済ませました。あとは大家さんに鍵を返すばかりです。
 空っぽになった部屋には、いつの間にか満たされていた思い出がいっぱいで、立ち去りがたく思いました。隣の家族の話し声、換気扇のないキッチン、しっかり閉まらないクローゼットのドア…。「ここは仮の住まいだから」と、あきらめたような気持ちで過ごしてきた日々がうそのように、愛しいようなさみしいような複雑な思いです。
 さて、しばらくはまた実家で義父母と同居生活。その間に、先立て迷っていた新居のソファを購入する予定です。新生活も、未定の未来に対する不安を抱えたままのスタートです。安定した生活―これこそが私の望むもの。でも、これを手に入れたとして、次に何があるかは分かりません。心配ばかりして時間を過ごすよりも、未来に向けて準備をしながら、確実な今という時を自分らしく過ごせることが大事だと思えるようになりました。

2008年2月20日水曜日

捨てられない


 2年と少し前、今のアパートに引越してきたときに、実家にあったエリックの荷物を全て移しました。家具など大きいものはほんの数点で、あとは本・小物や衣類でした。エリックは、はっきり言って「捨てられない」性格です。ひとつひとつの品物に思い出があることは、よく分かります。でも、必死で運んだ箱の中から、どうしようもないような物―古い洋服・カセットテープ・半分壊れた電化製品等―が出てくるたび、私は残酷な気持ちがこみ上げてくるのを抑えられませんでした。そして、宣言したのです。「このアパートを出るときには、不要なものは運ばないから!」
 かつては私自身も「捨てられない」性格でしたが、渡米した際やむを得ず色んなものをあきらめました。その少し前には空き巣の被害に遭い、自分が大切にしていたものをほとんど盗られてしまった経験もあります。これがトラウマ(心の傷)となって影響しているのか、物に対して少しドライになったかもしれません。今回の引越は、着々と準備がすすんでいます。古い物の大半は、見切りをつけて処分したり、寄付品を安価で販売する店に持っていったりしました。買物を我慢してきた甲斐もあり、思っていたほど大荷物でなくて済みそうです。
 ふと手を止めて考えます。「物を少なく雑念を少なく、すっきり暮らしたい。」でも、逆に「思いの込められたものに囲まれて、心豊かに暮らせたら…。」そうドライにならないで、古い物は大事に取っておけばいいし、欲しいものは手に入れていけばいい、とも考えられる…。いけない、いけない。こんな考えにひたっていては、荷造りがはかどりません。

写真:アパートのすぐ向かいにあるRichardson Towers。この見慣れた景色とも、もうすぐお別れです。

2008年2月14日木曜日

ブルーベリーマフィン


 少し時間のあるときは、気分転換を兼ねてお菓子作りを楽しんでいます。クリスマスにもらった型でマフィンを焼いて実家におすそ分けを持って行ったら、義母に「何かおかしい」と言われてしまいました。慌てて材料や手順を確認したのですが、これといって間違いが見つかりません。散々頭をひねった挙句、ベーキングパウダーの賞味期限が切れていることに気付きました。もう一度作り直して持って行ったら、今度は合格でした。

★レシピ:ブルーベリーマフィン
材料(12個分) A:マフィン…小麦粉480ml、砂糖120ml、ベーキングパウダー小さじ2、塩少々、卵(大)1個、牛乳180ml、サラダ油60ml、ブルーベリー(生または冷凍)240ml B:トッピング…小麦粉60ml、黒砂糖60ml、シナモン小さじ1/4、バター大さじ2 ※粉類とブルーベリーも軽量カップで量ります。
作り方:オーブンを200℃に余熱します。先にトッピングの準備をします。バターは電子レンジで柔らかくして小麦粉・黒砂糖・シナモンと合わせ、ナイフで切るように混ぜます。次にマフィンの粉類をボールで混ぜます。別のボールで卵を泡立て、牛乳・サラダ油を混ぜたところに粉類を合わせ、最後にブルーベリーを加えます。ペーパーカップを合わせた型にマフィンのたねを入れ、上からトッピングをふりかけ、オーブンの中段で25分。焼き上がったら、すぐに型から取り出してください。

 トッピングはなくてもいいのですが、私はこの甘さとサクサクの食感がお気に入り。うちは二人とも軽い朝食が好きなので、マフィンとコーヒーで済ませたりします。

2008年2月9日土曜日

予備選


 今年11月の大統領選に向けた予備選の話題で、メディアが賑わっています。注目すべきは、民主党のオバマ氏とヒラリーさん。本選挙で民主党が勝った場合は、党内代表に選ばれる誰かが大統領になるわけです。オバマ氏が選ばれればアメリカ史上初の黒人大統領、ヒラリーさんが選ばれれば初の女性大統領。どちらも国民の注目の的です。エリックも、予備選の行われた火曜日(Super Tuesday)には一日中そわそわしていました。対イラク政策・景気低迷化など何かと問題の多かった共和党ブッシュ政権は今期で満了し、今の盛り上がり方から察するに、民主党の勝利は間違いなさそうです。
 アメリカでの永住権を獲得していても、帰化していない私に選挙権はありません。やや冷めた目で見ていたのですが、連日の報道とエリックからの情報で、私も少し気になり始めました。ヒラリーさんの公約のひとつは医療保険制度の抜本的改革ということなので、これは市民権のない私にも少なからず関係あること。また、新しい政権下で日米の外交にも何か動きがあるかもしれません。
 ともあれ、この熱気は日本の選挙とはずい分違うなと思いました。国の成り立ちからして、色んな国から色んな文化を持った人々が集まってできてきた歴史があり、誰がリーダーになるかということは、国民としてのアイデンティティ(個性・自分が自分であるという認識)やプライドにも深く関わることなのでしょう。これを間近に観察できるのは、とても勉強になりそうです。

写真:歴史博物館のリンカーン像。ちなみに2月12日は彼の誕生日(1809年)。今回の選挙の行方を彼はどう見ているのでしょうか。

2008年2月4日月曜日

勇み足


 皆さんに引越しの連絡をしようと思い、博物館でまとめて絵葉書を購入しました。内容を先に書き、次は宛名と思ったら、アドレス帳が見つかりません。勇み足で、もうダンボール箱に入れていました。はりきって荷造りし始めたのですが、意外と引越す直前まで必要な物は多いようです。
 昨日、義母ともう一度、新居になる家を見に行きました。今のアパートの家具だけでは足りないので、ソファを買おうかどうか迷っています。いずれ日本に帰ることを思うと、物は増やしたくないところ。でも、それで日々の生活が充実できないのも悲しいこと。色々考えると何もできなくなってしまうので、「今」を基準に動いていくしかないですよね。
 もうすぐ春。この季節は、新生活を始めるのにふさわしい感じがします。