2008年9月29日月曜日

若い力


 週末に、紹介で知った国際ボランティアの若者たちが我が家にやってきました。アメリカ国内各地で街頭募金をするために、滞在先を探しているということでした。募金は、HIV感染予防教育の普及を行う南アフリカまでの旅費や医療保険に使われるそうです。事前に連絡を取り合った隊員の一人、日本人の20代の若者がとても礼儀正しく真剣だったので、少々渋るエリックを説得し、食事と宿泊を提供させてもらうことになりました。
 この紹介を受けたとき、自分のイギリスでのボランティア経験をすぐに思い出しました。私の所属していた団体はシステム化されており、内容も身体障害者・高齢者等の直接的な介助を行うものだったので、活動の種類が異なります。ただ、言葉も片言、知り合いもない外国での生活は、私を信じて応援してくれた人々の助けがあってこそ実現できたと思うのです。昔の恩返しをするチャンスだと思いました。
 今回は、若者たちの旺盛な食欲と屈託のない笑顔で、私たちの方が逆にエネルギーを分けてもらった感じがします。次の目的地に向かう彼らを見送りながら、子供を送り出す母親の気分を少し味わいました。

2008年9月24日水曜日

建築家ライト


 1世紀前に活躍していたアメリカ近代建築の巨匠、Frank Lloyd Wright (フランク・ロイド・ライト)。私もインテリアの勉強をしていた頃、特によく耳にする名前でした。日本で帝国ホテルを設計したことは一般にもよく知られているはずです。(愛知県の博物館明治村には、ライト設計の帝国ホテル玄関部分が移築保存されています。)
 先週の金曜の夜、『フランク・ロイド・ライトと日本』というタイトルで、ある大学の教授が公開講義を開かれたので、エリックと二人で聴きに行きました。なるほど、設計図や内装外装のスライドを見ると、彼のスタイルが日本建築の影響を受けていることが分かります。なぜ日本と縁があったのかは、個人的な交流がもとだったということでした。
 バッファロー市内及び近郊にはライトの設計した6邸宅とボートハウスがあり、内2邸は一般公開しています。近くにあると安心してしまい、かえって訪れる機会を逃しやすいものですが、バッファローで暮らす間に見ておきたいと改めて思いました。

写真:1905年設計、2007年竣工のボートハウス。

2008年9月18日木曜日

色づく季節


 少しずつ涼しくなってきました。服装は半袖から長袖に、足元も素足から靴下に変わりました。まだ必要なときがあるかもと思い、出したままの扇風機も、あと1週間ほど様子を見て仕舞おうと思います。
 先日、最近知り合った日本人の奥さんとランチに出かけました。約束の時間に呼び鈴が鳴り、玄関のドアを開けたとき、着古したTシャツとジーンズ姿の自分を恥ずかしく思いました。首都圏出身の彼女はとてもお洒落。さり気ない重ね着とブーツ姿が垢抜けて見えました。コツコツという足音さえ響きよく聞こえるから不思議です。
 スーパーでは鉢植えの菊や装飾用の大きなカボチャが売られ始めました。街の並木もじきに色づき始めることでしょう。今年の秋は、私も少しお洒落をがんばってみようと思います。

写真:寝室隣接バスルームの天窓。空の色と枝の様子が、日ごとに変わっていきます。

2008年9月12日金曜日

秋の計画

 エリックと弟のマークは、兄弟というよりも友だちのような関係。まめにメールや電話で近況報告する親しさは、ときどき羨ましくさえ思います。大学院で勉強中のマークは5つも年下だというのに、彼の落ち着いた人柄とエリックよりもひとまわり大きな体格で、どちらが兄だか弟だか、よく知らない人には分からないかもしれません。
 10月にマークの住むカリフォルニアに行く計画を立てています。ずっと遊びにおいでと誘ってもらっていながら、都合がつかず延ばし延ばしになっていたのです。できるだけ仕事を休まずに行こうと思ったら、土日をはさんで3泊4日が精一杯。国内旅行とはいえ、飛行機で半日もかかる上に時差もあり、現地で過ごせるのは正味2日間です。
 サンフランシスコやヨセミテまで足を伸ばす余裕がないのは残念。でも、マークが暮らす街のいいところをしっかり見てこようと思います。というわけで、今はデイビス市・サクラメント市周辺の名所やレストランを検索中です。

2008年9月7日日曜日

ブランチ


 朝は苦手なエリック。平日はコーヒーと軽めの朝食で済ませ、会話もその日の予定を確認するのが精一杯です。せめて週末はゆっくりしようということで、日曜日はブランチを用意するようになりました。

レシピ:フレンチトースト
材料(2人分):パン(食パンなら厚切り2枚・フランスパンなら8~10センチ程度)…少し乾燥した状態のもの、卵1~2個、牛乳適宜、砂糖大さじ1、バター適宜、シナモン少々、はちみつ・メープルシロップ等
作り方:食パンの場合は扱いやすいよう、半分か4分の1に切っておきます。フランスパンは厚さ2センチ程度に切ります。ボールで卵・牛乳・砂糖を混ぜ、ここにパンを浸します。パンの乾き具合や好みで卵と牛乳の量を調整してください。フライパンでバターを溶かし、中火で両面に軽く焦げ目がつくまで焼きます。皿に盛り付け、シナモンをふりかけて出来あがり。はちみつやメープルシロップはテーブルに並べます。

 朝昼兼用のブランチは、11時頃テーブルに着けるように用意します。フレンチトーストにベーコンとサラダやフルーツを添えるのが我が家の定番。いつか自分たちの家を持ち、日陰のテラスでブランチするのが私の夢です。

2008年9月2日火曜日

夏の終わり


 先週からエリックの新学期が始まり、私も新しい勤務スケジュールが始まりました。私たちが管理人を務める事務所も、7月8月は従業員が交代で休みを取り比較的静かだったのですが、また皆が揃い活気が戻ってきました。この2ヶ月間ほど雨が多かった反動か、今になって晴天が続いています。エリックは夏休み中一度も芝生に水をやらずに済んでいたのに、新学期で忙しくなってから2日に一度のペースで水やりをしています。
 少しずつ日も短くなってきました。夏の終わりのさみしさを感じながらも、カラッと乾いた天気のおかげで、気持ちよく新しい季節を迎えられそうです。

写真:PEIで購入した地元アーティストの版画。どこに飾るかはまだ決めていません…。