2007年11月27日火曜日

大人予備軍


 先日のサンクスギビングの集いで、甥っ子姪っ子との会話を楽しみました。初めて会った頃は恐いもの知らずだったアレックス(甥)は小学2年生になり、時々少しはにかむようになりました。以前は誰にでも抱きついていたマディ(姪)は6才になり、今では大人顔負けの発言をすることがあります。彼らと一緒にいると、感性の鋭さにドキリとしたり、思わず笑ってしまったり、あっという間に時間が過ぎていきます。

会話①テレビゲームwiiに関する話題より
「マディちゃん、wiiで何して遊ぶの?」
「それは、wiiがどういうゲームかということを聞いているの?それとも、wiiを使って何のゲームをするかということを聞いているの?」
あらら、質問の意図をはっきりしなくては、いけませんでしたね。

会話②折り紙で動物を作っている時に
「マリおばさんがalligator(ワニ)って言うと、アリとゲーターみたいに聞こえるぅ。」
すみません…、もっと発音の練習をします。

会話③折り紙を次々と注文するアレックスに対応していると
「エリックおじさん、なんで彼女と結婚したか分かる気がするよ。」
ワーオ!
You made my day! (「あなたのおかげで、今日はいい日になったワ!」)

写真:サンクスギビングの食卓にて、義姉とエリック。後姿は義父です。

2007年11月23日金曜日

サンクスギビング


 アメリカのお祭りサンクスギビングは、その昔、ヨーロッパからの移民が、原住民インディアンと折り合いをつけて暮らしてきたという歴史に基づく、伝統的なお祭りです。秋の収穫物を感謝し、民族の共存共栄を祝う意味があります。毎年11月の第4木曜日がこの祝日に定められ、北米の特産物である七面鳥・とうもろこし・かぼちゃをメニューにしたご馳走を、家族や友人と一緒に食べるのが、一般的な習慣です。小学校などでは、ピルグリム移民の寸劇を発表するところもあるようです。
 さて、今年は昨日がその祭日でした。私たちは、例年通りエリックの実家で家族と揃ってご馳走をいただきました。料理上手の義母は、何を作ってもいつも美味しいのですが、お祭りのご馳走は格別です。子供の頃の『トムとジェリー』に出てきたような七面鳥の丸焼き・かぼちゃを含む野菜のローストやマッシュポテトは義母が作り、洋ナシやブルーチーズ入りのサラダと自家製ドレッシングは私の担当、そしてアップル・クランベリーパイとパンプキンパイは義姉が焼いて持ってきました。午後3時のディナーに備えて、朝兼昼食を控えめに済ませておいた私たちは、大皿に盛られた料理に次々手が伸びます。でも、デザートの入る余裕を残しておかないと、ホイップクリームを添えた2種類のパイを楽しむことができません。最後には、皆お腹いっぱいの幸福感で満たされます。食事の後は、それぞれおしゃべりしたり、ゲームをして楽しみました。
 一夜明けた今日は、少し胃腸をいたわるつもりで、軽い食事を心がけます。いつもエリックの家族に良くしてもらっている私は、いつか恩返しに皆を招いて、自分流のサンクスギビングのご馳走を作りたいと思います。

写真:七面鳥は丸ごと焼くのですが、そのままでは取り分けにくいので、テーブルに出す前に切り分け、大皿に盛って出します。(義母と甥のアレックス)

2007年11月20日火曜日

手作りクッキー


 これから活気づいてくるホリデー・シーズンに備えて、新しいクッキーのレシピを試してみました。家でのおもてなしに出したり、お土産に持参するクッキーは、簡単で・美味しくて・見映えのするものを作りたいところです。

★レシピ:キスチョコクッキー
材料(約50個分):ベジタブルショートニング1/2カップ、ピーナッツバター1/2カップ、グラニュー1/2カップと別に1/4カップ、黒砂糖(圧縮した状態)1/2カップ、薄力粉1+3/4カップ、ベーキングパウダー小さじ1、重曹小さじ1/8、卵1個、牛乳大さじ2、バニラエッセンス少々、キスチョコ適量
作り方:オーブンを180℃に余熱します。小麦粉とベーキングパウダー・重曹を、合わせておきます。大きめのボールでショートニングとピーナッツバターを電動ミキサーで混ぜ、グラニュー糖1/2カップと黒砂糖を加えます。さらに、卵・牛乳・バニラエッセンスを加え、最後に粉類を合わせます。手でたねを直径2~3cmの球状に丸め、1/4カップのグラニュー糖を入れた器で転がし、4~5cm間隔を開けて鉄板に並べ軽く押します。オーブンで20分程度、または周りがきつね色になるまで焼き、オーブンから出して、まだ熱いうちにキスチョコを押し付けます。

 バターではなくショートニングを使うためか、歯ごたえが軽い感じに仕上がりました。見た目は、もう少しカラフルでもいいかなと思うので、次回は、焼く前にまぶすグラニュー糖を色のついたものにしてみようと思います。アメリカのレシピは、液体や粉類だけでなく、バターのような練り物も軽量カップで計る上、カップのサイズが約240mlと日本のものより大きいので、どう表現しようか迷いましたが、今回はそのまま書かせてもらいました。

2007年11月17日土曜日

精一杯


 最近の私を一番忙しくしているものは、9月から始まった翻訳の通信講座です。英語はずっと好きだったし、アメリカ生活も今3年目で、英語はそれなりにできるつもりでいたのですが、「仕事にする=プロになる」ということは、半端なことではありません。精一杯やって提出した課題が、添削されて戻ってくるたびに落ち込んでいます。特に、英→日の翻訳の場合は、日本語のプロでもなくてはならないのです。自分が訳したものを読み、そこから必死で情報を得ようとする人がいるとしたら、これはとても責任の重い仕事です。
 講座の課題は色々ですが、自主勉強のひとつとして、日常的にラジオを聴くようになりました。私が選んだ番組は、政治・経済からトレンド情報までバラエティ豊かな話題を提供していて、勉強のつもりで書き取りながら聴いていても、内容に入り込んで、つい手を止めてしまうことがあります。でも、翻訳をする時に、文化背景を知っていることも役に立つはず。また、今までは苦手意識のあった活字の英語も、少しずつ読むようになりました。このようにして自分の知識が広がっていく感覚は、ワクワクするものです。
 夕食の後は、エリックはリビングで、私はキッチンで、それぞれパソコンを広げて勉強を始めるので、最近の我が家はほとんどテレビをつけることもなく、静かです。道は険しく、仕事として翻訳に携われる日は、もう少し先のことになるかもしれませんが、いつか自分の好きな料理やインテリアの翻訳をできるようになりたいと思います。昨日から雪がちらつき外は寒いので、週末でも外出はせず、温かいコーヒーを飲みながら、今日も2人がんばっています。

写真は、アパートのすぐ近所にあるBuffalo Psychiatric Center (バッファロー精神病院)のRichardson Towersです。暗闇で見ると、ちょっと怖い雰囲気があります。

2007年11月12日月曜日

アンティーク


 1911年生まれのエリックの祖母は、私たちが結婚する少し前に、94歳で亡くなりました。亡くなる2年前、私が初めてアメリカに旅行で訪れたときに、日本の写真を見てもらったり、小さなプレゼントを交換したことは、とても大切な思い出です。彼女の朗らかな性格と少しくすんだブルーの瞳は、義父とエリックが受け継いでいます。
 その祖母の遺したアクセサリーを、私も形見に分けてもらいました。アメリカ国内に限らず、祖父とともに世界を旅行してきた祖母は、各地でお土産と一緒にアクセサリーを購入していたようで、よく見ると、ドイツ製・イギリス製と表示してあったり、スタイルから「これはメキシコ製かな」と想像できるものもあります。祖母の世代の女性は、家に居るときも身なりを整え、アクセサリーを日常的に着けていたようで、夫を敬い女性らしさを忘れないその精神を、見習わなくてはいけません。そういえば、イギリスでボランティアをしていたときに出会ったペギーも―祖母より少し若い世代ですが、今も元気な様子です―いつも髪を整え、指にはマニキュア、耳にはイヤリングを着けていました。これらは、コスチューム・ジュエリーと呼ばれ、貴金属としての価値はありませんが、見映えのする色とデザインは、今でも私たちの目を楽しませてくれます。
 バッファローでの私たちの生活は、アンティークに囲まれた節約生活です。アパートは築60年を超す古い建物、使っている家具も、エリックの祖父母の遺品と実家にあったものの寄せ集めで、何ひとつ新しいものはありません。食器や調理器具も同じで、結婚したときに自分で買ったのは、包丁とまな板だけ。でも、古いものをありがたく使わせてもらって送る今の生活スタイルが、私はとても気に入っています。そして、亡くなった祖母も、こんな私たちを、きっと応援してくれているにちがいないと思うのです。

2007年11月8日木曜日

初雪


 火曜日に初雪が降りました。風に吹かれてこぼれ落ちたような小さな粒たちは、すぐに溶けてしまいましたが、確実な冬の訪れを実感するのには十分でした。オーブンで料理をすると家じゅうが温まるので、この季節はオーブン料理が増えます。大学から帰ってきたエリックが、早速においをかぎつけて、嬉しそうにテーブルに着きます。

★レシピ:カリフラワーチーズ
材料(4人分):カリフラワー1個、たまねぎ1個、にんにく2片、ベーコン6~8枚、バター大さじ3杯、小麦粉大さじ3杯、牛乳480cc、チェダーチーズ(細かく刻んだもの)計量カップに1杯強、パルメザンチーズ粉少々、塩・こしょう適宜
作り方:オーブンを180度に余熱します。カリフラワーは一口大に切り、固ゆでするかレンジで蒸しておきます。小さめに刻んだたまねぎ・にんにく・ベーコンをフライパンで炒め、味付けをしておきます。小ぶりの鍋で、バターを溶かし小麦粉を炒め、いったん火を止めてから牛乳を加えます。弱火に戻して小まめにかき混ぜ、煮立ちかけたところで火を止め、チーズを余熱で溶かし混ぜ、味付けをします。キャセロール(耐熱容器)にカリフラワー・たまねぎの炒め物の順で入れ、上からチーズソースを注ぎ、パルメザンチーズ粉をふりかけて、ふたなしでオーブン(上面焼グリル)へ。20分程度、または表面に軽く焦げ目がつくまで焼きます。香ばしいパンとミニサラダを添えて、どうぞ。

 うちは2人だけの家族ですが、普段の料理は、だいたい4人分で作ります。残りは冷蔵庫に入れておき、週末の昼や忙しい日の夕食に、レンジでチンしていただきます。ボリュームを出したいときは、カリフラワーと同じ要領でじゃがいもを加えてもOKです。

2007年11月4日日曜日

オリバーズ


 昨夜、Daylight Saving Time (サマータイム)が終わりました。時計を1時間戻したので、日本との時差が-13時間から-14時間に変わります。
 その昨夜は、私の誕生日前夜ということで、久しぶりにレストランに予約を入れて出かけました。新しい私のお気に入り、オリバーズは、博物館の結婚式やパーティでケイタリングをしているレストランです。先月のイベントで受付をしたときに、初めて私の分も食事を用意してもらえて、その料理の美味しかったこと!誕生日の食事はここにさせてもらおうと、決めていました。
 さて、オリバーズの店内は、黒を基調にしたシックなインテリアです。まずはバーで軽く一杯飲んでから食事をしてもよいのですが、昼食を控えめにしておいた私たちは、食事が待ち遠しくて、すぐに予約のテーブル席に案内してもらうことにしました。ワインのセレクションも豊富で、メニューが独立した1冊になっています。エリックは赤ワイン、私はシャンパンをベースにしたカクテルを注文しました。続いて、サービスの自家製のパンは数種類を選ぶことができ、オリーブオイルをつけていただきます。そこに、ほどよい良いタイミングでサラダが登場。オリーブやアーティチョークの入った美味しいサラダは、二人で分けることにしたのに、それでも食べきれないほどボリュームがあるため、半分持ち帰ることに。メインには、エリックはカツオのたたき風、私はフィレ・ミニョン(牛ヒレのステーキ)を選びました。こちらも、もちろん、私たちの期待を裏切りません。私は注文通りに焼いてもらったジューシーなお肉を、ひと口ひと口堪能しました。デザートは、チーズケーキを二人で分けることにしました。
 こんな素晴らしい食事は、なかなか普段はできないのですが、特別な機会には許されるかなと思います。私のリクエスト通り、苦手なタートルネックを着て、いつもよりハンサムに見えるエリックに、心から感謝しました。
<物価ご参考>
 カクテル $6.50
 フィレ・ミニョン $34.00
※サービスに満足したら、チップとして総額の15%程度を添えることは常識です。