2009年6月27日土曜日

夏時間


 少しタイミングが遅れてしまいましたが…。日本でいう「夏至」をアメリカでは First Day of Summer(夏の初日)と呼びます。どちらも「いよいよ夏が来た!」という感じ。
 冬が長かった分、バッファローの人々はこの季節に太陽を思い切り楽しみます。天気の良い日は通りが賑やかなこと。週末には朝市が開かれるし、野外での芝居やコンサートも、これから盛んになってきます。
 夏時間は良いもので、夕食後も外は明るく、一人でも安心して散歩することができます。ここのところ仕事が忙しくて公園に行けずにいたので、この間まで満開だったバラはもう散ってしまったかな。

<今日の天気>
快晴…今日は湿度が低く、爽やかな風が吹いています。
最低気温57F(14℃) 最高気温77F(25℃)

2009年6月22日月曜日

段取り


 この2週間ほど、教会事務所で食事を伴う行事が続き、忙しくしていました。一つ目は遠方からの来客のため、20人ほどを招待しての夕食会。二つ目は月例ミーティングの昼食。三つ目は職場を替わる聖職者のための送別会。この送別会には、なんと100人近くが集まりました。
 いつの間にか訓練されていたのか、10人程度の食事は落ち着いて支度できるようになりました。早めにメニューを決めて材料を買い、2・3日に分けて作業します。20人分の夕食になると、ちょっと大変なので助っ人をお願いします。100人の送別会は着席の食事ではなく、飲み物とオードブルのカクテル・パーティ形式だったので、ほとんど一人で用意することができました。ポイントは自分が作りやすいメニューにすること。難しいのは買い物の量。疲れるのは準備よりも片付けです。
 なんと言っても、お手本は義母。詳細にプランを書き出し、作業を始める前には当日の「図」がはっきり見えています。手伝ったり手伝ってもらったりを繰り返すうちに、段取りの方法が身に付きました。これは私の財産として、大切にしていきたいものです。

写真:オードブルの他には、野菜・果物・チーズの盛り合わせも用意しました。

2009年6月18日木曜日

カサブランカ


 アメリカに来て間もない頃、人の輪の中で話をするときに、言葉は分かるのに、なぜ皆が笑っているのか分からないということが何度もありました。多くの場合、本や映画・テレビ番組からの台詞や場面の引用が含まれており、同じ知識のない私には理解できなかったのです。しかも、それが止まるところのない流れの中で次々登場します。いつの間にか取り残されて、無口になってしまうことがありました。
 これに気付いてからは、テレビも時々見るようにしています。会話で取り残されないためというよりは、もう少し広い意味でアメリカ文化を理解するために。例えば、日本で暮らす外国人が「桜吹雪」と聞いて「遠山の金さん」と答えられれば、言葉以外でも日本文化を理解してくれていることが分かるのではないでしょうか。
 アメリカ人の引用によく使われる映画として、知人が『カサブランカ』を紹介してくれました。タイトルは聞いたことがあっても観たことはなかったので、早速DVDを借りました。白黒画面で交わされる男と女の会話の巧み。「君の瞳に乾杯」等、日本語にも翻訳された数々の名台詞は、原語との比較もとても興味深く、何度も繰り返して観てしまいました。

2009年6月13日土曜日

今のうち


 スーパーで大きなキノコがずらりと並べられていました。これは Portobello mushroom(ポートベロー・マッシュルーム)という種類。直径12~13cmほどあり、食べ応えは十分です。エリックはキノコ全般が嫌いなので、離れて暮らす今のうちに沢山食べておくことにしました。

レシピ:ポートベロー・バーガー
材料(2人分):ポートベロー・マッシュルーム2個、赤ピーマン1/2個、オリーブオイル1/2カップ、バルサミコ酢1/2カップ、にんにく2片、塩・こしょう少々、カイザーロール2個、レタス2枚、ゴートチーズ(山羊乳のチーズ)適宜
作り方:オイル・酢とみじん切りにしたにんにく・塩・こしょうを混ぜます(A)。マッシュルームは丸ごと、赤ピーマンは4片に切り分け、ファスナー付ビニール袋で(A)と合わせ、半日から1日漬けておきます。汁ごと耐熱容器に移してアルミ箔で覆い、180℃のオーブンで25分。アルミ箔を外して、さらに25分焼きます。半分に切ったカイザーロールにレタス・ゴートチーズと一緒にはさめば出来上がり。

 このバーガーはベジタリアン(菜食主義者)向けのメニューとして雑誌で紹介されていました。バルサミコ酢の香り、マッシュルームの歯ごたえと、少しクセのあるゴートチーズの味わいが、絶妙なバランスです。

2009年6月7日日曜日

女三人


 この間の日本語教室は、モーリーンの息子アジュール君が欠席だったため、サラと私とで三人だけでした。教科書を開きながらも、あれこれ話題が持ち上がり、ほとんど授業になりませんでした。女性が三人集まったら、こんなものでしょう。
 知り合った頃は、いくつか単語を知っているだけだった生徒たちも、今では日本語で挨拶を交わします。自分の名前も書けるし、日付や時刻も言えるようになりました。日本に来たら買い物や食事を楽しめるよう、オーダーやお金のやり取りも練習してきました。
 今月中には、こちらで知り合った日本人女性にお願いして、お茶会のフィールドトリップ(野外授業)を計画しています。普段も机の上の勉強だけでなく、ビデオを観たり歌を紹介したり、日本文化の色んな面を紹介するように心がけています。単語を沢山覚えてもらうことよりも、日本に興味を持ち続けてもらうことが目標。私の帰国まで時間が限られているからこそ、一緒に過ごせる内に精一杯を伝えたいと思います。

2009年6月2日火曜日

ノスタルジー


 日本では衣替えの季節。バッファローでは先週の暖かさが嘘のように、数日前から肌寒さが戻りました。もう必要ないだろうと思い仕舞ってあったセーターを、慌てて引っ張り出して着ています。
 だいたいこの時期から、普段は公開していない歴史的建築物の市民向けツアーが始まります。私も日曜日には、ダウンタウンの外れにある Central Terminal(セントラル・ターミナル)まで足を伸ばしました。この駅の古い写真は、地元の雑誌やポストカードでよく見かけます。そのためか、初めて訪れるはずなのに、どこか懐かしさを覚えました。
 1929年竣工。アール・デコ様式。ニューヨークとシカゴの経由地として、日々大勢の乗車客がバッファローを訪れました。ここでいくつもの出会いと別れがあったことでしょう。自動車の普及により79年に閉鎖されてからは、昔の栄華は忘れられ、廃墟と化していました。市民グループの地道な活動により、今再び人々の意識に戻り、少しずつ修復が進められています。