2008年2月9日土曜日

予備選


 今年11月の大統領選に向けた予備選の話題で、メディアが賑わっています。注目すべきは、民主党のオバマ氏とヒラリーさん。本選挙で民主党が勝った場合は、党内代表に選ばれる誰かが大統領になるわけです。オバマ氏が選ばれればアメリカ史上初の黒人大統領、ヒラリーさんが選ばれれば初の女性大統領。どちらも国民の注目の的です。エリックも、予備選の行われた火曜日(Super Tuesday)には一日中そわそわしていました。対イラク政策・景気低迷化など何かと問題の多かった共和党ブッシュ政権は今期で満了し、今の盛り上がり方から察するに、民主党の勝利は間違いなさそうです。
 アメリカでの永住権を獲得していても、帰化していない私に選挙権はありません。やや冷めた目で見ていたのですが、連日の報道とエリックからの情報で、私も少し気になり始めました。ヒラリーさんの公約のひとつは医療保険制度の抜本的改革ということなので、これは市民権のない私にも少なからず関係あること。また、新しい政権下で日米の外交にも何か動きがあるかもしれません。
 ともあれ、この熱気は日本の選挙とはずい分違うなと思いました。国の成り立ちからして、色んな国から色んな文化を持った人々が集まってできてきた歴史があり、誰がリーダーになるかということは、国民としてのアイデンティティ(個性・自分が自分であるという認識)やプライドにも深く関わることなのでしょう。これを間近に観察できるのは、とても勉強になりそうです。

写真:歴史博物館のリンカーン像。ちなみに2月12日は彼の誕生日(1809年)。今回の選挙の行方を彼はどう見ているのでしょうか。