2008年2月26日火曜日

空っぽの部屋で


 日曜日に、荷物の大半を新居に移しました。前任の管理人さんがまだ暮らしているのですが、顔見知りの気安さで、空いた部屋から荷物を入れさせてもらえることになったのです。実際の入居までにはまだ少しありますが、アパートの契約は月末までなので、今日二人で残りの荷物を実家に運び、一通りの掃除を済ませました。あとは大家さんに鍵を返すばかりです。
 空っぽになった部屋には、いつの間にか満たされていた思い出がいっぱいで、立ち去りがたく思いました。隣の家族の話し声、換気扇のないキッチン、しっかり閉まらないクローゼットのドア…。「ここは仮の住まいだから」と、あきらめたような気持ちで過ごしてきた日々がうそのように、愛しいようなさみしいような複雑な思いです。
 さて、しばらくはまた実家で義父母と同居生活。その間に、先立て迷っていた新居のソファを購入する予定です。新生活も、未定の未来に対する不安を抱えたままのスタートです。安定した生活―これこそが私の望むもの。でも、これを手に入れたとして、次に何があるかは分かりません。心配ばかりして時間を過ごすよりも、未来に向けて準備をしながら、確実な今という時を自分らしく過ごせることが大事だと思えるようになりました。