2008年6月27日金曜日

経験

 管理人の仕事のひとつに、月例ミーティングの昼食を10人分作るというものがあります。初めは何を作ろうか、どう段取りしらたいいのか、勝手が分からず一人であたふたしていました。条件は、ベジタリアン(菜食主義)のメニューにすることと、なるべく予算を抑えること。考えてみれば、いつもの我が家の料理を増量して作るだけなので、そんなに構える必要はありませんでした。
 初めての4月のメニューは、3種類のサラダとピタパン。5月はタコスとベークドビーンズ。今月のパスタサラダとトマトパイを作りながら、すっかり落ち着いている自分に気付きました。もともと料理は好きなので、「美味しかったよ」「あなたのランチのおかげで、ミーティングを楽しみにするようになったよ」などと言われれば、張り合いがあります。デザートは作っても作らなくてもいいのですが、これも腕の試しどころ。作り慣れているものも初挑戦のものも、皆の顔を思い浮かべながら用意します。
 昼食のプランを立てるときに思い出すのは、老人ホームでのウエイトレスの経験。どんな料理が人気だったかとか、コックさんの盛り付けテクニックなど、参考になることがたくさんありました。ウエイトレスは辛い仕事だったけれど、今こうして自分の知識として活かされています。何事も経験だな、と改めて思いました。

2008年6月22日日曜日

ウェディング・クッキー


 自分で作るクッキーのバラエティを増やそうと思いレシピを検索していたら、6月にぴったりのものを見つけました。本当は三日月型にするところを、今回は少し手抜きで丸く作ってみました。

★レシピ:メキシカン・ウェディング・クッキー
材料(30個分):バター240ml(225g)・粉砂糖120ml・小麦粉420ml・ピーカンナッツ240ml(くるみでもOK)・バニラエッセンス少々 *粉類も全て計量カップで計ります。
作り方:オーブンを140℃に余熱します。バターを室温に戻し、ナッツを細かく刻んでおきます。ハンドミキサーで粉砂糖・バター・バニラエッセンスを混ぜ、滑らかになったところに小麦粉を合わせます。ナッツを手早く混ぜ、小麦粉をまぶした手で大さじ1杯ほどの生地を三日月型に整え、オーブンで40分。クッキーがまだ温かいうちに粉砂糖(定量外)をまぶして、できあがり。

 以前、義母がルシアン(ロシア)・ウェディング・クッキーを作ってくれたときも、形は球状で同じ味でした。職場に持って行ったら、「これはギリシャのお菓子ね」という人もいて、どの国で始まったのか定かでなくなりました。ウェディングというのは、白い粉砂糖がドレスを思わせるから…?サクサクッと軽い歯ごたえのこのクッキーは、もう一つだけと思いながら、つい食べ続けてしまう美味しさです。

2008年6月16日月曜日

手作りの味


 少し自分の時間を持てるようになり、気持ちにも余裕が出てきました。そうすると、新しいレシピを試したり、手芸で何か作ってみたくなったりします。今月はちょうどサラさんの誕生日だということを知り、一緒に習っているヨガ教室で使うマットレス用のバッグを作ってプレゼントすることにしました。ずっとお休みしていたヨガ教室に再び通い始めた頃、腰痛に悩む彼女を誘ったのです。
 日本から和風の布地を少し持ってきていたので、これを使うことにしました。自分でデザインを考えたものを仕上げる満足感は、既製品を手に入れる喜びとは、ひと味違います。このバッグに手作りクッキーを添え、オレンジ色のうす紙とセロファンで包んで渡しました。
"You are so sweet!" (「なんて気が利いてるの!」)
目の前でプレゼントを開け、満面の笑顔を浮かべたサラさんは、こう言って大きなハグ(抱擁)をくれました。

2008年6月9日月曜日

田舎暮らし


 義父母はバッファローから車で1時間ほどの田舎に別荘を持っており、毎年暖かくなると夫婦で移住します。緑の丘の連なるその土地は市街地よりも少し涼しく、豊かな自然に囲まれています。市内に勤務する義父は、毎日往復2時間の通勤。これは田舎暮らしの楽しみがあるからできることでしょう。
 私たちも、ときどき呼ばれて遊びに行きます。畑の草むしりや野菜の世話を手伝った後は、義母の手料理がいっそう美味しく感じます。それから、とっておきのデザートはS’more(スモア)。夕食の後、拾い集めた枯れ枝で焚き火をしながら、串を使ってマシュマロを焼きます。これを板チョコと一緒にクラッカーでサンド。マシュマロがとろり、チョコレートも一緒に溶けたところをいただきます。大人4人で子どものような顔をしてS’moreをほおばっていたら、すぐそこを野鹿が横切っていきました。

2008年6月4日水曜日

フラットウェア


 うっかりご報告しそびれていましたが、先月、3年目の法的婚姻記念日を迎えました。家族や友だちと一緒に祝った結婚式は8月だったので、こちらを結婚記念日として、私たちも夏には何かイベントを考えたいと思います。
 結婚したときには欲しいものが沢山あったけれど、「仮住まい」のアパート暮らしだったために、最低限のものを揃えただけでした。主婦業を数年経験して気付いたことは、欲しいものは変わっていくということ。必要なものは変わらないということ。「あればいいな」は大抵無くても済むし、そのうちにそんなものが欲しかったことすら忘れてしまいます。
 必要に思っていながら揃えられずにいたもののひとつが、フラットウェア(ナイフ・フォークのセット)とこれを収納するケース。実は、ずっと義母の予備セットを使わせてもらっていたのです。フラットウェアは、去年、ナイアガラのアウトレットモールで気に入るものを見つけて購入しました。そして先月、結婚4年目にして、やっとケースを手に入れました。真新しいナイフやフォークをケースに仕舞うことの感激。こんな風に、時間をかけて一つずつ揃えていくのも悪くないなと思いました。