2008年8月3日日曜日

ほんの気持ち


 先日、博物館のイベントで受付をしたときのこと。ちゃんとしたクロークはないのですが、荷物を預かって欲しいという人がいました。「机の後に置いて、私が見ておきますよ」と対応。数時間後に荷物を取りに戻ったその紳士は、イベントに出されていたカップケーキを持ってきてくださいました。直径3センチほどの小さなカップケーキはきれいに飾られ、ひとつでも十分な甘さでした。
 別件で、博物館にエリックと親戚の一行を連れて来たときのこと。その日予定されていた館内ツアーが突然キャンセルされ、皆を招待した私の立場がなくなってしまいました。ちょうど居合わせたボランティアのガイドさんに即興のツアーをお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。エアコンがなく蒸し暑い中、声がかれるまでの熱心な説明でした。後日、上司にそのガイドさんの住所を尋ね、お礼状に折鶴を添えて送りました。
 自分が親切で何かをするとき、見返りを求めているわけではありません。でも、無欲で心を尽くしてもらったときには、感謝の気持ちを伝えたいものです。(これがレストランでウエイトレスに渡すチップの本来の意味でしょう。)「ほんの気持ち」を伝える方法は、色々あるのではないかと思います。