2009年6月2日火曜日

ノスタルジー


 日本では衣替えの季節。バッファローでは先週の暖かさが嘘のように、数日前から肌寒さが戻りました。もう必要ないだろうと思い仕舞ってあったセーターを、慌てて引っ張り出して着ています。
 だいたいこの時期から、普段は公開していない歴史的建築物の市民向けツアーが始まります。私も日曜日には、ダウンタウンの外れにある Central Terminal(セントラル・ターミナル)まで足を伸ばしました。この駅の古い写真は、地元の雑誌やポストカードでよく見かけます。そのためか、初めて訪れるはずなのに、どこか懐かしさを覚えました。
 1929年竣工。アール・デコ様式。ニューヨークとシカゴの経由地として、日々大勢の乗車客がバッファローを訪れました。ここでいくつもの出会いと別れがあったことでしょう。自動車の普及により79年に閉鎖されてからは、昔の栄華は忘れられ、廃墟と化していました。市民グループの地道な活動により、今再び人々の意識に戻り、少しずつ修復が進められています。