2007年10月30日火曜日

医者と薬


 この秋は気温の下がり方が緩やかで、紅葉がなかなか進まなかったのですが、ここ数日少し冷えてきました。今週はハロウィンのイベントがあるので、夜、子供たちが衣装を着けてお菓子をもらいに近所を回るとき、あまり寒くなければいいなと思います。
 エリックが風邪をひきました。鼻をズルズルして苦しそうな姿で、それでも大学の自分の試験対策・学生から預かった課題の添削と、家にいる間はずっと紙の山と闘っています。こんなときは、「栄養が偏っていたかな」とか「もっと、手洗いとウガイを厳しく言えばよかった」などと、反省してしまいます。
 アメリカに来て最初の年は、環境が変わったためか、私もよく熱が出ました。でも、こちらは誰も、すぐには医者に行きません。様子を見て市販の薬を飲み、症状が何日も続くようであれば、やっと医者に行くのです。栄養をとって大人しくしていれば、治っていくはずだから?あるとき、市販の薬では抑えようのない喉の痛みと熱が続き、エリックがクリニックに連れて行ってくれたのですが、薬の吸入も注射もありません。散々待たされた挙句、喉を見て、薬を処方してもらって、終わり。こんな診察でしっかり料金を請求されますから、これでは誰も医者に行きたがらないわけです。また、病院は特別な設備や技術が必要な検査や手術のために行くところのようで、日本とは感覚が違います。医療保険制度にも、色々問題があるようです。
 私は、秋冬は扁桃腺、春夏は花粉症と、薬を飲むことが多いので、実家近くの薬局の薬剤師さんもよく知ってくれていて、「喉の薬」「鼻の薬」をまとめてアメリカに持ってきました。うちの薬箱には、それほど色々用意していないので、エリックが風邪をひいたら、まずは私の薬を飲ませるのですが、ここでも感覚の違いがありました。差し出した薬を、すぐには飲もうとしないのです。どうやら、薬の成分を知りたいようなのですが、実は私も何が入っているのかよく知りません。薬剤師さんが用意してくれるので安心していましたが、そういえば、こちらは医者でも必ずどんな成分の薬を飲んでいるのか聞かれます。主婦として、普段の食べ物も含めて、自分たちの身体に直接入るものを、もっと注意深く選んでいこうと思いました。